今、空き家問題が深刻化しています

平成25年度、日本の空き家はおよそ820万戸で数値にすると
これは過去最高の13.5%になり、東京オリンピックが開催される2020年には
およそ1000万戸が空き家になると言われています。

地方だけではなく、都会である東京都にも空き家は多く存在し
杉並区ではおよそ400以上もの空き家が存在していると言われています。
また、行政が初めて取り壊しを行ったのは神奈川県横須賀市にある空き家でした。

このままいくと、日本は空き家だらけになってしまいゴーストタウン化してしまうとも言われています。
現在、空き家対策事業が着々と進められています。

とくに危険度の高い空き家が年々増加しているため、
安心安全な地域を作っていくために一昨年平成26年~空き家対策事業を始めました。

 

話題の空き家対策特別措置法とは?

この空き家対策事業の一つに”空き家対策特別措置法”があります。
” 空き家対策特別措置法”の目的は、
ザックリ言うと「放置されている空き家を何とかしましょうね~」というもの。

これまで、土地に建物があるだけで空き家であっても税率は優遇されてきました。
ですが、”特定空き家”による行政の勧告がされた場合、土地に対する固定資産税の特例(優遇措置)から外され
土地の固定資産税が最大で4.2倍にアップします。

また、とくに危険だと判断された空き家に対して行政は解体の通告や強制対処が可能になります。
助言・指導改善されない場合勧告改善されなければ命令強制対処という流れになります。

因みに、改善・改修・強制撤去費用などは全て自己負担になります。
こうなる前に、相続して放置している空き家や、
もう住まない空き家などは早め早めに対処しておくのが良さそうです。

 

空き家が増え続けている

日本にある空き家ですが、平成5年の段階では448万戸だったのに対し
平成25年には820万戸とわずか20年間の間に1.8倍も空き家が増えてきています。

空き家率で見ると、平成10年に1割を超えて、
平成25年には13.5%と現在もこの数値は増え続けています。

そして、オリンピックがある2020年には空き家がピークと言われていて、
その数なんと1000万戸とも予想されているのです。

平成25年、空き家の総数は約820万戸。
そのうち一戸建ては300万戸、長屋建は45万戸、共同住宅は470万戸となっています。

賃貸用の住宅とその他の住宅(世帯が長期間不在だったり、
建替えの為に取り壊すことになっている住宅など)が全体の90%を占めています。

この賃貸用の空き家はおよそ446万戸で民営の空き家が360万戸、
民営以外の空き家は72万戸と民営の空き家が圧倒的に多くを占めています。

また、建設時期を見ると民営の空き家は昭和56年から
平成12年に建設されたものがもっとも多く110万戸、
この20年間に建築された住宅の空き家数が民営空き家全体の31%となっています。

ですが、建設時期が不明な物件も多く留意する必要もあります。
今後、益々増えると言われている日本の空き家ですが
この空き家は放置してしまうと景観を損ねるだけではなく
衛生問題や、倒壊・崩壊といったさまざまな問題も出てきます。

 

空き家問題の原因

世帯数以上に新設住宅が増えている

日本に820万戸もの空き家があると言われていますが、
現在日本全国で建設ラッシュになっているのも事実です。

この建設ラッシュ、一時的な景気対策とも言われています。
新築至上主義で潤うことができるのは建築業界と不動産業界、
そして住宅ローンを取り扱っている金融機関になります。

実は住宅1000戸を建設するときの経済効果は持ち家を購入する場合、
投資額は250億円なのに対し、
最終需要に対する生産の誘発額はなんと517億円にものぼります。

税収効果だけではなく、雇用誘発などの効果も非常に大きいのが特徴。
短期間で景気刺激にもなるため、現在新築住宅ラッシュになっているのです。

そのため、820万戸以上あると言われている空き家問題はとりあえず棚に上げておいて、
どんどん新築建設を行っているのです。

現在、世帯数以上に新築住宅が増え続けている最大の理由は、
短期間で大きな効果がある景気刺激策を狙っているため、だと言われているのです。

実際、3.11からの資材不足+東京オリンピック開催に向けた
開発ラッシュが同時に重なっている今、
建築資材などはどんどん値上がりし都心部のタワマンなどの
販売価格は過去最高とも言われているほど高騰しています。

すぐそこに空き家があるにも関わらず、今日もどこかで新築を建て続けているのです。

晩婚化と少子化

2033年にはこの空き家が2146万戸にまで増え、3件に1件は空き家状態、
という日もそう遠くありません。

この空き家問題の原因はまだまだ沢山あります。
その空き家問題の中のひとつに”晩婚化と少子化”があります。

人口が減少すると、世帯数の減少に繋がります。
この流れは、晩婚化と出生率の低下に依存しているとも言われています。

ザックリ言うとお父さんお母さんから2人の子供が生まれて全員が順調に生育しないと
人口維持はできませんし、人口も増えも減りもしない水準は出生率が2を超えなければなりません

昭和55年における女性の初婚年齢は25歳、第一子出産年齢は26歳だったのに対し、
平成22年は初婚年齢が28歳第一子出産年齢は29歳とおよそ3.5歳もの差があります。

この3.5という数字は兄弟姉妹の年齢差に匹敵する差で、
第一子出産が遅れればその分子供が減り、
昭和55年の出生率は1.75だったのに対し
平成22年は1.39と減り続けているのも特徴です。

ですが、最近出生率は少しずつではありますが上昇しています。
ですが、単純に考えても出生率が2を切っている20年後には
成人女性の数も減っているため、数値が2になったとしても
人口が増えるということはないのが事実です。

こうしている間にも、新築の建設ラッシュは続いているため
今から出生率を上げたとしても現在の空き家問題は解決することはないと言われています。

中古住宅が売れない

空き家問題は、人口だけの問題ではありません。

日本人は”新築”を好む傾向にあります。
”どうせ家を購入するなら新築で”という世帯が多いため、
中古物件はよほど立地条件が良かったり、
設備がしっかりと整った物件でなければ中々売れないのです。

とくに若い世代は都心部のタワーマンションに惹かれる傾向にあるため、
地方にある古い家屋や中古住宅は資産にはならないと思う人も多いのです。

東京や大阪などの都心部に人口が集まっている一部の地域を除いて、
地方などにある中古物件の資産価値はどんどん下がる一方なのです。

ですが、中には売れる中古物件もあるのも事実です。
例えば、白金や赤坂、青山など超一等地にあるような物件は
中古物件でも価値が落ちない物件として現在も高い金額で売買されています。

日本でもっとも空き家率が高い都道府県は山梨県、次いで愛媛県。
そして空き家率の低い都道府県は宮城県、次いで沖縄県となります。

築20年以上の中古物件はもはや価値がないと言われていますが、
同じ築年数でも本年度から変わるといわれている
中古戸建住宅の建物評価法によって変わるとも言われています。

中古住宅でも価値が出てくる物件も出てくると言われているので、
今後中古住宅が注目される日もそう遠くないかもしれません。

高齢者世帯の増加

もはや社会的課題になったとも言える高齢者問題や空き家問題。
実はこの2つ、切っても切れない関係にあります。

施設への入所や入院、独居高齢者が亡くなったりさまざまな事情によって
それまで暮らしていた住宅が突然空き家になってしまうことがあります。

また、老朽化した住宅をそのままにして生活の拠点を
別の場所(息子・娘夫婦との同居など)に変えることで放置されていくことも問題視されています。
また、相続人がいない状態で亡くなる高齢者も決して少なくありません。

高齢化社会とも言われている日本ですが、2020年には高齢化率29.1%、
そして2035年には33.5%に達し人口の3人に1人が高齢者になると予想されています。

そうなると、空き家問題はこれからもっと深刻なものになります。
相続人がいない=相続できない状態の空き家が増える、
生活の拠点を別の場所に変える=頻繁に空き家になってしまった家の管理ができなくなる、
そもそも高齢化社会=空き家の数が増えるといったさまざまな問題が出てくると言われています。

さまざまな問題がある中で、現在”空き家を高齢者向けの利用施設にしよう
という計画も出てきています。

国を挙げて、空き家になってしまった家を高齢者向けの施設に
再利用することによって空き家を減らそうと計画しているのです。

また、空き家を高齢者向けの施設に再利用するとメリットも多く、
そのメリットの中には地域の活性化や低所得者でも
気軽に利用出来るなどの嬉しいメリットが多くあります。